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太郎坊日記

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淡海のナマズのひとりごと。。。
by tarobowgoo
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川辺川ダム
2008年 09月 12日 |
きのう、蒲島郁夫熊本県知事が、「現行のダム計画を白紙撤回し、ダムによらない治水対策を追求すべきだ」と述べて、反対を表明しました。(ココ

地方自治体の首長が、災害リスクをどこまで許容するかという判断をしたんですね。すごいです。

従来、わたくしのような土木屋が関わる公共事業で反対に合う場合は、根拠となる推計(交通量だったり、確率年洪水量)が、国がただしいのか、反対派が正しいのかという議論が行われておりました。

でもね、そんなん反対派がやろうが、国がやろうが、将来の推計なんてのはどっちも不確定なものやろう、、、というのが正直な気持ちです。

その中で、地域の人たちが、出てきている情報を基に『自分で』どこまでのリスクだったら許容できるのか、どこまでだったら洪水被害にあってもよいのか(極論すれば、尊い人命を失ってもよいのか)、どこまでだったら生活が不便になってもよいのか、考えて判断すればいい話なんですよね。

自分が判断したことに対して、後々、自分がのみこんだリスクの範囲内で被害にあったときに不平不満を言わなければいいわけです。

みなさん、本当にそれができんねやろか?マンションの耐震偽装のときのようにならへんねやろか?

まあ、しかしですね、今回の熊本県知事の判断プロセスは全く持って公平性があるように感じます。どっかの知事の「脱ダム宣言」とは少し違うのかな?と感じましたです。

ただ、気になることが2点。。。。

「現行のダム計画を白紙撤回し、ダムによらない治水対策を追求すべきだ」という言葉の一部だけが使われはしないか、という点

ダムによらない治水対策で、災害リスクがどこまで低減できるのか、人名が亡くなった場合などで、管理瑕疵責任に対する訴訟を国がおこされないか、という点

ま、ちっちゃな土木屋の心配など問題のない範囲なんでしょうな。

そうそう、以前high-speed-masaさんからご質問のあった、護岸(コンクリートブロック護岸)は、国や自治体の要請なのか?について、面白い記事があったので、ついでにアップいたします。
川辺川ダム_b0142354_11411567.jpg

川辺川ダム_b0142354_1141298.jpg

用地に余裕があって(民地所有者が快く売ってくれて)、予算に若干の余裕があって、地元の施工者さんでも施工できれば、ある程度こんなのも実現可能なんだと思います。

あっ、あと会計検査院さんの指摘をちゃんとクリアーできればですね。

この工事、一般的な護岸工工事より3割り増しなんだそうです。

この記事、興味のある方がいらっしゃいましたら、ご相談ください。

って、「そんな人、おらへんやろぅ。。。」てつっこみはなしでお願いいたします。
by tarobowgoo | 2008-09-12 11:46 | 日々雑感 |